現代画の作品で近年でも良く見かけるようになったのがリトグラフです。
これは古代ギリシャにおける石板の意味で、現在のアート作品としては石もしくはアルミ版の上に、水と油が互いに反発する性質を利用して描かれた版画の一種です。
有名な画家の作品の複写物やレプリカである物の全般を指す言葉といった、半ば偏見とも取れるイメージを持っている人も多いと思いますが、これが持つ高い複写能力から数々の作品のレプリカが作られている事は事実であります。
特に、今はデジタル技術も高くなったため、デジタルで分解した有名な作品をリトグラフで再現するといった手法は多く取られるようになりましたので、それによる偏ったイメージでレプリカや偽物といったマイナスイメージを持たれてしまっているのかもしれません。
けれどもその反面、レプリカだけではなく優れたリトグラフだからこそ生みだせる美しいオリジナル作品は、特に現代画でその特長を生かした作品が数多く存在しています。